超広角レンズを使うコツ・遠景と近景の両方を写し込む

超広角レンズが充実したLAOWA(ラオワ)レンズ。超広角レンズでは、強烈なパースペクティブや視野周辺が引き延ばされた感覚など、日常と異なる世界が描き出されます。その使いこなしのコツを一つだけご紹介しましょう。それは「被写体にもう一歩迫る」ことです。

極めて歪みが少ない世界最広角F2.8レンズ
LAOWA 12mm F2.8 ZERO-D




フルサイズ対応12mmの超広角での作例です。画面中央左にある「物体(小船ですかね?)」、これは実は撮影者のすぐ前にあります(たぶん数歩くらいしか離れていないでしょう)。

超広角レンズを初めて使った作品でありがちなのは「被写体から離れすぎてしまう」ことです。通常の広角レンズや標準レンズの感覚で撮影してしまうと「全部が遠景」になって平板な写真になってしまいます。「被写体にぶつかるくらい寄ってみる」のがコツです。



明るく軽量なソニーフルサイズEマウント専用超広角レンズ
LAOWA 15mm F2 ZERO-D




フルサイズ15mm超広角の作例。広い平原のむこうに山がそびえ立ち、バックに広がる星空。手前の小川と柵がアクセントになっています。この作品の場合も、ほんの数歩後に下がってしまうだけで、柵が小さく写ってしまい迫力が失われてしまいます。また、遠景の比率を大きくしすぎないことも重要。遠景・中景は半分くらいにとどめ、近景の比率を高くしてみましょう。

超広角の場合、遠景はカメラ任せですが、近景は撮影者次第です。「すぐ手前」の風景(近景)にいかに迫って切り取るか。一歩の違いが作品を大きく左右します。右に左に前に後に、フットワークよく最適なポイントを探すことが重要です。