QHYCCDってどんなカメラ?(12)オールインワンCCDカメラとは・QHY16200A



QHYCCDの製品には「オールインワン型」と呼ばれる「"A"シリーズカメラファミリー」があります。これは「フィルターホイール(CFW)」や「オフアキシスガイダー(OAG)」と呼ばれる天体撮影に必要なパーツをあらかじめカメラに組み込み、一体型のパッケージとした製品です。



QHY16200AはAPS-Cよりひとまわり大きな「APS-H」フォーマットのセンサーを採用。最大飽和容量37,000e-と高輝度にも強く、ダイナミックレンジの広い撮影が可能です。

QHY16200AオールインワンCCDカメラ(CFW5仕様)(APS-H1620万画素16bitモノクロCCD)



モノクロセンサーで天体をカラー撮影する場合、RGB(赤,緑,青)の3色など様々なフィルターを切り替えて色別の画像を取得し、それらを合成してカラーの画像に仕上げる必要があります。オールインワン型のAシリーズではこのための「フィルターホイール」が組み込まれています。CFW5モデルの場合、最大5枚のフィルターをセットすることができます。一般的にはL,R,G,Bの4枚にプラス1枚。Hαを追加すれば、赤い星雲を強調した撮影が可能。



QHY16200AオールインワンCCDカメラ(CFW7仕様)(APS-H1620万画素16bitモノクロCCD)



こちらは最大7枚のフィルターを使用できるCFW7仕様。L,R,G,Bの4枚に、Hα,OIII,SIIのSAOの3つを加えることができ、さらにオールマイティなフィルターワークが可能になります。

フィルターホイールはモノクロLRGB撮影の必須アイテムですが、CFW7仕様の場合はカメラ全体の重量が2330g(OAG含まず)とかなり大型化します。使用する鏡筒の接眼部もたわみの少ない頑丈なものである必要が出てきます。そのあたりはバランスの取れた構成を検討する必要があるでしょう。