QHYCCDってどんなカメラ?(3)カラーカメラとモノクロカメラ・QHY163



QHYCCDの天体用カメラは、ソニーやコダックなどのセンサーメーカーからセンサーモジュールを調達し、独自の筐体と電子部品、ソフトウェアをパッケージにしたものです。このため、カメラの基本性能は、どんなセンサーを使用しているかでまず決まってきます。

QHY163M冷却CMOSカメラ(4/3インチ1600万画素12bitモノクロCMOS)

モノクロ冷却CMOSカメラの売れ筋、QHY163M。4/3サイズの1600万画素のモノクロセンサーを搭載し、読み出しノイズが非常に低いセンサーです。センサーの製造元は公開されていませんが、スペックからある程度推測することが可能。いずれにせよ手頃な価格もあいまって人気のある天体用カメラです。

世界市場的に見て、CMOSセンサーは「デジタルカメラ用」と監視カメラなどの「産業用」のニーズがありますが、デジタルカメラ用の大サイズのセンサーはそのほとんどが「カラーセンサー」。このせいもあって、天体用のCMOSカメラで大サイズのモノクロカメラは貴重な存在です。

QHY163C冷却CMOSカメラ(4/3インチ1600万画素12bitカラーCMOS)

QHY163には、ほぼ同じスペックの「カラーセンサー」を使用した「C」モデルがあります。センサーメーカーが「モノクロ版」と「カラー版」を併売しているような場合、このような形で天体用カメラもカラー版とモノクロ版の2つのモデルが存在することになります。

カラーセンサーのカメラは、モノクロセンサーのカメラと比較して絶対的な受光効率や解像度で劣る反面、面倒な画像処理をすることなく最初から画像を得られるのが大きなメリットです。冷却機構を持つ分低ノイズが実現でき、デジタルカメラに対しても大きなアドバンテージがあります。